 
 友達がどんどん結婚していく。
 彼の愚痴をこぼしながらも幸せそうにしてる。
そんな日常を見ながら、ふとよぎる。
 「どうして私だけ、何もないんだろう」
うまくいかない婚活。
 気になる人とは続かない。
 自信もなくなって、心が疲れて、
 気づけば「私なんて…」が口ぐせになってた。
本気で思った、
「私なんて、生きてる意味あるのかな」って。
 
 当時の私は、誰かに認められたくて必死だった。
 好きって言ってくれる人が現れたら、
 ようやく“生きてていい”って思える気がしてた。
でもそれって、すごくしんどい考え方だった。
 いつも他人の反応に一喜一憂して、
 少しでも拒絶されると、自分ごと否定された気がしてた。
 
 少しずつ、どん底だった気持ちが変わっていったのは、
 新しく出会った人たちの言葉だった。
「すごい!行動力あるね!」
「自信持っていいよ!」
私は人と比べると変わっているし、つまらない存在だと思ってたけど、
“私ってこのままでいいんだ”って、思えた。
 周りの人の言葉が、少しずつ私の心に灯りをともしてくれた。
 
 もちろん、今でも落ち込む日はある。
 「私なんて…」って、ふと頭をよぎる日もある。
でもそんな時は思い出す。
 “私”という存在をまっすぐ受け止めてくれた人たちの言葉を。
 自分を責めるより、自分を「信じてくれた人」を信じてみようって。
そして、誰よりも私自身が、私を大切にしてあげたい。
 それが少しずつできるようになって、
 “自信”って、こうやって育っていくんだなって気づけた。